「レンブラントの夜警」で有名絵画の裏ストーリーを堪能
2007-12-18 23:45

オランダを代表する絵画の巨匠にして、映画や写真の照明技法“レンブラント・ライト”の由来でもあるレンブラント・ファン・レインの生涯を描いた「レンブラントの夜警」を観てきました。
有名な画家の多くがそうであるように、レンブラントもまた波乱の人生を歩んでいます。
特に、市警団を描いた、彼の代表作「夜警(nightwatching)」の完成後、絵画制作の注文が激減したということに、何かしらの謎・不思議さを覚えますよね。
本作の冒頭はこのように始まります。
暗闇の中で、中央に置かれたベッドに差す光。
まるで舞台のような空間で、マーティン・フリーマン扮するレンブラントが「夜警」に登場する市警団に襲われるシーンから始まります。
とても妙な気分にかられます。
映画を観ているのに、絵画的、演劇的、なんです。
レンブラントの映画を撮るんだから、レンブラント・ライトばりばりのドラマティックな映像なんだろう、と多くの人が思うでしょう。
実際、全体を通して、暗闇に人物が浮かび上がる映像は多用されています。
人物から人物へと交互に映すカットつなぎは使われず(あったとしても人物のバストアップ、トラックアップ、トラックバック等)、引き気味のショットが多い。
カンタンに言うと、ハリウッド的な派手さがないんです。
そのせいか(焦)、最初の30~45分間くらいは、物語がなかなか動かなかったせいもあって、正直ちょっと退屈します・・・。
しかし、後半、物語が進むにつれ、今まで観ていた断片がつなぎ合わされ、ひとつの解らしきものが導き出されます。
「ああっ、もっとちゃんと観ておけばよかった!」が素直な感想です。
「「夜警」にこんな劇的な裏ストーリーがあったなんて!」と。
美術に精通しているピーター・グリーナウェイ監督が、創作も含め、ときに「ダ・ヴィンチ・コード」ばりの謎解きも交えて、撮っています。
「夜警」の背景にあった様々なことが、映像として展開され、絵画として再構築されている妙。
“nightwatching”や冒頭の舞台装置に符合する作り、市警団の企み、そして、彼を愛した3人の女性等々、ひとりの画家の人生を多角的かつ魅力的に描いています。
決して万人にはおすすめできませんが、観る人が観たら興味深い作品になっていると思います。
■「レンブラントの夜警」
2008年1月12日(土)、新宿 テアトル タイムズスクエアにてロードショー
公式サイト
(C)Nightwatching B.V. 2007
p.s.
昨日、試写を観て帰宅後、自宅のレンブラント本を眺めていると、あのシーンでのポーズ、あのシーンでのオブジェクトでさえ、絵画からの引用であることに気づきました。
レンブラント画集を事前にぱらぱらと見ておくと、より映画が愉しめること間違いないです。









