デ・ニーロさんの映画に対する心意気を感じる「グッド・シェパード」
2007-08-31 11:00

先日、「グッド・シェパード」の記者会見に行ってきました。
ロバート・デ・ニーロが13年ぶりにメガホンを取った第2作目の映画です。
あの名優の9年ぶりの来日です。
デ・ニーロさんと言えば、個人的には「タクシー・ドライバー」('76)。学生の頃、トラヴィス(主人公)が歩くモノクロのポストカードを机の前に貼ってました。
あの狂気がたまらなかったジブンとしては、念願の記者会見。
会見場の客電が少し落ち、まずは予告編が流れます。そして、司会の掛け声で、舞台上手より登場!
本物のデ・ニーロさんです。「どーよ」のテルではありません。
「かっ・・・、かっこいい・・・」(目輝)
思わず、フツーに、いちファンとして幸せ~な瞬間♪
(こういう日は、会社に戻って仕事したくない気分になる)
非常に穏やかな物腰、語り方でしたよ~。スターはオーラが違うなぁとしみじみ。
――と、ミーハーな感想はさておき、本作ですが、冒頭の建物入口カットからして渋いです。
建物側面を真横から(真正面に)撮り、主人公(マット・デイモン)が上手から歩いてきて、壁越しに階段を下りていくマット。画がびしっと決まっています。
撮影監督によるところも大きいかと思いますが、全体的に奥行きのある空間を作っていて、重厚感を醸す画作りです。美術の功績も大きく、クッキリとした陰影と相俟ってとても綺麗です。
また、「こんなに演技上手かったっけ?」と過去の出演作を思い出してしまうほど、マットの演技が冴えてました。
スパイ活動をするCIAのエリートという役柄なので、「エイリアス」のジャック・ブリストー(ヴィクター・ガーバー)よろしく、“ハードな仕事のため(のせいで)表情が崩れない演技”をしているんですが、その中に微かに光る内面の動きを上手く表現しています。
昔の恋人に再会する表情や、息子と接し方、お茶を飲む仕草ひとつとっても、とっても味わい深い。
物語は、主人公がCIAにスカウトされる過去と、CIAで働いている現在(と言っても2007年ではない)の2つの時代を交差させて描かれます。ある日、主人公が帰宅すると自宅に置かれていた封筒の中にリール・テープが入っていて、ある重要な証拠だと思われる会話が録音されており、物語を引っ張るひとつの謎として機能します。
入念なリサーチとアドバイザーによる指摘を元に描かれた本作は、CIAの発足当時についてのリアルな史実をベースに、ひとりの人間のラブ・ストーリーをも内包しつつ、家族にすら言えない秘密を保有する裏の顔を持つ主人公の苦悩する人生を映しています。
2時間47分。
腰は疲れますが、観ごたえ十分の格調高い作品に納得です。
■「グッド・シェパード」
10月、日劇1ほか全国ロードショー
公式サイト
【動画・来日記者会見】
ロバート・デ・ニーロが監督作「グッド・シェパード」で来日し 菊池凛子とふたりでご機嫌にフォト・セッション!









